上位交差性症候群,下位交差性症候群について
こんばんは。
今日は上位交差性症候群,下位交差性症候群について話していきます。
上位交差性症候群とは?
いわゆる「猫背」といわれる姿勢のことです。機能解剖学では上位交差性症候群といわれます。
現代では,「スマホ病」,「パソコン病」など言われることも多いですね。
スマホを長時間見る、パソコンを長時間扱う職業などでは起こりやすいと言われています。
猫背姿勢を長時間取ることで前部前方変位が起こり,首の後ろの筋肉と胸の前の筋肉が過緊張となり,顎の下の筋肉と背中の筋肉が低緊張をなります。
これらは,2次的に問題となり,症状として表れていきます。
例.肩こり,首こり,頭痛,胸郭出口症候群,肩関節周囲炎 等
下位交差性症候群とは?
いわゆる「反り腰」ってやつですね。
これも二次的に問題となります。
例.坐骨神経痛,腰痛,股関節痛,膝関節痛 等
大腿部の筋肉,腰背部の筋肉が過緊張となり,臀部の筋肉,腹部の筋肉が低緊張となっている状態です。
上位交差性症候群,下位交差性症候群これらの骨,筋の状態を知っておくことで評価,治療がスムーズに進むこともあり,とても大切です。
ぜひ覚えて活用してください。
では。
姿勢評価における共通点の見つけ方について
皆さん、こんにちは。
今日は姿勢評価についてお話をしていこうかと思います。
姿勢を見る際に着目点が少ない方が多い印象があります。
例えば歩行を分析する際に、
歩行見て、立位見て、足踏みを見て問題点を抽出し治療へ移る。このようなパターンが多い印象があります。
この写真を見てみてください。
どのような形に見えますか?
四角形に見えたり、凹んでるように見えたり、飛び出ているように見えたりといろんな見方があると思います。
歩行を治療する際に、背臥位や座位でも問題点が抽出でき評価、治療につながることは多々あります。
今日はその「姿勢がすべてつながっているということ」を少しお話していきたいと思います。
例)腰椎を伸展すると疼痛が出現する症例
*立位
・著明な腰椎前彎、骨盤前傾姿勢
・脊柱起立筋の膨隆がある
*前屈からの復位
・腰椎伸展運動が先行し、前屈動作と比較して疼痛が増強する
*腹臥位
・膝関節・股関節を伸展すると、骨盤前傾・腰椎前彎が見られ疼痛が増強する
*座位
・腰椎中間位から屈曲位に比べると、腰痛伸展・骨盤前傾させることで疼痛が増強する
*背臥位
・両股関節・膝関節を伸展位にすることで骨盤前傾、腰椎伸展が強まり、疼痛が増強する。
・腹筋群を収縮させ骨盤を後傾させると疼痛が軽減する
・両股関節・膝関節を屈曲させると疼痛が軽減する
*四つ這い
・前方に揺さぶる運動にて疼痛が増強する
・後方に揺さぶる運動にて疼痛が軽減する
*壁に寄り掛かった立位
・通常の立位に比べると、骨盤後傾-中間位となり疼痛が軽減する
このように様々な姿勢から見ることで共通した問題点が出てきます。
それば骨盤前傾・腰椎伸展により疼痛が増悪し、骨盤後傾・腰椎屈曲させることで疼痛が軽減するということです。
このようにいろんな姿勢から評価し共通点を見つけることで評価の質が上がり、間違った治療を行ってしまうことが減ります。
ということで視野を広く持ち、臨床に臨みましょう。
では。
ピラーティス:横臥位で行うエクササイズ
アップ&ダウン
<筋の収縮・伸長>
・股関節内転筋・内旋筋群の伸張
・大胸筋、小胸筋、広背筋の伸張(応用:肘関節支持)
・前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋の強化(応用:前腕支持)
・中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋の強化
フロント&バック
〈筋の収縮・伸長〉
・ハムストリングス、大殿筋の伸張
・大胸筋、小胸筋、広背筋の伸張(応用:肘関節支持)
・前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋の強化(応用:前腕支持)
・ハムストリングス、大殿筋の強化
・中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋の強化
サークルズ
〈筋の収縮、伸張〉
・大胸筋、小胸筋、広背筋の伸張(応用:肘関節支持)
・前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋の強化
・股関節全可動域の伸張、強化
二―リングサイドキックス
〈筋の収縮、伸張〉
・腰方形筋、外腹斜筋、内腹斜筋の伸張
・股関節内転筋の伸張
・ハムストリングスの伸張
・中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋の強化
・脊柱の柔軟性向上
ピラティス:プランクエクササイズ
ピラティス:腹臥位エクササイズ
スワンプダイブ(修正)
〈筋の収縮形態〉
・腹筋群、股関節屈筋群の伸張
・僧帽筋中部繊維、下部繊維の筋力強化
・前鋸筋、外腹斜筋、(+内腹斜筋)の筋力強化
・脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリングスの筋力強化
・胸椎の分離運動、可動域向上運動
・脊柱の可動域運動
シングルレッグキックス
〈筋の収縮形態〉
・腹筋群、股関節屈筋群の伸張
・前鋸筋、外腹斜筋、(+内腹斜筋)の筋力強化
・ハムストリングス、脊柱起立筋の筋力強化
・膝関節の分離運動、協調運動
ダブルレッグキックス
〈筋の収縮形態〉
・頸部回旋筋群の伸張
・手指屈筋群、手関節屈筋群、上腕二頭筋の伸張
・大胸筋、小胸筋、僧帽筋上部繊維の伸張
・腹筋群、股関節屈筋群の伸張
・僧帽筋中部繊維、下部繊維の筋力強化
・脊柱起立筋、ハムストリングス、大殿筋の筋力強化
・全身の協調運動
スイミング
〈筋の収縮形態〉
・股関節屈筋群、腹筋群、広背筋の伸張
・大殿筋‐胸腰筋膜‐広背筋のクロスラインの促通(仙腸関節の剛性↑)
・大殿筋、ハムストリングス、脊柱起立筋の筋力強化
・僧帽筋中部繊維、下部繊維の筋力強化
・下肢‐上肢の協調運動
・全身の協調運動
フルスワンダイブ
・腹筋群、股関節屈筋群、広背筋の伸張
・僧帽筋中部繊維、下部繊維の筋力強化
・前鋸筋、外腹斜筋、(+内腹斜筋)の筋力強化
・脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリングスの筋力強化
・胸椎伸展のモビリティ
・全身のコーディネーション
・上肢‐体幹‐下肢の協調運動
ヒールビーツ
〈筋の収縮形態〉
・腹筋群、股関節屈筋群の伸張
・脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリングスの筋力強化
・股関節内外転筋群の協調運動
・股関節の分離運動、協調運動
思考プロセスについて
みなさん、こんばんは。
今日は、リハビリの運動面ではなく考え方・思考についての話をしていきたいと思います。
まず、「思考プロセスの大前提」について話していきます。
1.もやもやをなくして明晰な思考を身につける
仕事やプライベートで悩みがあり、もやもやしていると明晰な思考を身につけることが出来ません。
たくさんのもやもやを消す方法はあると思いますが、すべてのもやもやをA4用紙に書き出すことで、だれでも本来の頭を取り戻せる画家的な方法があります。
これにより理学療法士の方々の多くの悩みを整理し、
アクションを取れるもの、
取れないもの、
時間が解決するので、
今は無理して放置しておいたほうがよいもの、
今少し無理しても、背伸びしても取りくんだほうがいいもの、
などが明晰に見えてきます。
2.A4メモ書きの方法
やり方は簡単で、
A4用紙を横向きにし、
左上に浮かんだテーマ・右上に日付け・本文は4~6行・それぞれ20~30字ずつ書くだけです。
ここまでは普通のメモとあまり変わりませんが、これを頑張って、
1ページ1分で書くこと、毎日10~20ページ、頭に浮かんだときに書くことが大切。
そうして書くことで、頭の中でも、
やっとしていたこと・いやな思いなどの気分の悪さが目の前の紙に書かれている行きます。
目で見ることで、それが何であるかはっきりと認識され、愚痴の連続ではなく、課題として理解されるようになります。
3.課題が理解できると前向きになる
課題が理解できると、私たちの頭は、心は不思議なほど、それを解決しようという考えに至ります。
ヒトは、そのように前向きに生きることが出来るように進化してきました。
「A4用紙に書く」という行動を別の視点からみると、
「頭の中の中身をすべて目の前に書く」
ということです。もやもやした気持ちを言語化するとも言えます。
頭の中でもてあそぶ、あるいは苦しむのではなく、感じた瞬間にささっと目の前の紙に書きだすことで、明確に認識して前に進む勇気が生まれるということです。
それを繰り返していると、もやっとした瞬間に整理し、どう行動すべきかまで目に浮かぶようになります。
究極の姿として、瞬時に、つまりゼロ秒で考えることが出来るようになります。
もやもやとは少し違いますが、現実的に多いのが、
「何が分からないのか」
が良くみえていないケースです。
普段、何か疑問点が生じたときに、
「なぜだろう」
という習慣が身についていればよいのですが、多くの人は放置しがちです。
そうすると、その人の本来の力が発揮できず、だんだん、
「なにがわからないのかわからない」
といことにつながり、物事を考えなったりし、頭の中がかすんできた感じになります。
職場などで、
うまくいかいないこと、
もやもやすること、
自分が思っているように物事がすすまないこと、
があるとも思います。
そのときは、自分の考え、感じたことを目の前のメモ用紙に書くことがひとつの解決策になると思います。
以上で終わります。
では、また。
参考文献
理学情報ジャーナル.全体像を把握する.vol53 No.5 2019
ピラティス:背臥位エクササイズ
ロールアップ
〈効果〉
・広背筋、ハムストリングス、大殿筋の伸張性向上
・腹筋群(特に腹直筋)の筋力強化
・脊椎の可動域向上
レッグサークルズ
〈効果〉
・ハムストリングス、股関節外旋筋群、腸脛靭帯、大腿筋膜張筋、大殿筋の伸張性向上
・腸腰筋の筋力強化
・股関節の分離運動、下肢の協調運動
シングルレッグストレッチ
〈効果〉
・脊柱起立筋の伸張性向上、大殿筋の伸張性向上
・大腿四頭筋の伸張運動(筋力強化も+)
・腹筋群の筋力強化
・腸腰筋の筋力強化(伸張運動も+)
・股関節、膝関節の協調運動・分離運動
〈効果〉
・脊柱起立筋の伸張性向上、ハムストリングスの伸張性向上
・腹筋群の筋力強化
・股関節の分離運動、協調運動
ダブルストレートレッグストレッチ
〈効果〉
・脊柱起立筋の伸張性向上、ハムストリングスの伸張性向上
・大腿四頭筋、腸腰筋の筋力強化(伸張運動も+)
・腹筋群の筋力強化
ダブルレックストレッチ
〈効果〉
・広背筋、脊柱起立筋、大殿筋の伸張性向上
・腹筋群の筋力強化
・肩関節の可動域向上
アーティキュレーティングショルダーブリッジ
〈効果〉
・大胸筋、小胸筋の伸張性向上
・大殿筋、ハムストリングス、脊柱起立筋の筋力強化
・脊椎の可動域向上